
COLUMN
東京から飛行機で1時間とちょっと。愛媛県は関東地方からふらりと行くにはほどよい距離、温泉もあれば海の幸、山の幸、みかんもおいしく、温泉もある。ちょっと旅行したいときにはピッタリの場所だ。3月上旬のある日、ちょっと春を感じたくて松山と今治を中心に回ってみた。
東京から飛行機で1時間とちょっと。愛媛県は関東地方からふらりと行くにはほどよい距離、温泉もあれば海の幸、山の幸、みかんもおいしく、温泉もある。ちょっと旅行したいときにはピッタリの場所だ。3月上旬のある日、ちょっと春を感じたくて松山と今治を中心に回ってみた。
初日は午後からのんびりと松山近辺へ。松山空港からまず最初に出かけたのは、松山市西部にある三津浜という町。戦前から漁業と商業で栄えていて、幸いなことに第二次世界大戦の空襲を免れることができたこの街は、味わい深い建物が並ぶ街。この建物を利用したお店や施設が現在人気急上昇中。
ここは大正時代に建てられた病院をリノベーションして作られたテナント。輸入雑貨店やマッサージ店など、いろいろなお店が並んでいる。


ただ、古いだけではなくてアーティストの壁画が突然現れたりもするのが三津浜の街のおもしろいところ。かわいい雑貨店や器のお店なども点在していた。

松山市内中心部に戻り、愛媛県立美術館へ。旅行に行ったら必ずその地域の県立なり、市立の美術館に行くことにしている。というのは、公立美術館の常設展は、その土地を愛したアーティストの作品があったりするから。

この日は、企画展で愛媛の生んだ大アーティスト、畦地梅太郎展が開催されていて、これがとてもよかった! 彼の素朴で愛される画風が生まれるまでに、けっこう葛藤あったのだな〜と驚く。常設展示も、愛媛の画家がけっこう登場していてよかった。愛媛県立美術館は杉浦非水のコレクションをたくさん持っているので、今度は展示されているときに伺いたいな。
夜は夜で愛媛を堪能。道後温泉に浸かってから、居酒屋やバー、スナックをはしご。松山のおでんは、麦味噌に和辛子と砂糖をまぜた「おでんみそ」と一緒にいただくタイプ。出汁はとっても甘い。そして、貝がとても豊富! 貝の中身を取り出す棒に「布団用のピン」が一緒に出てきたのには驚いた。家に戻ったらやってみよう。



そして夜はふけていく……。
PROFILE
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- 美術ライター
- 浦島茂世
美術ライター。時間を見つけては美術館やギャラリーへ足を運び、国内外の旅行先でも美術館を訪ね歩く。著書に『東京のちいさな美術館めぐり』『猫と藤田嗣治』など。文化庁文化審議会博物館部会委員のほか、美術講座講師なども務める。
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