〜未来への光を灯す、もの創りをする人たちの暮らしの光をちょこっと見せてもらいます〜
今僕たちは、経験したことのないような不安や葛藤と暮らしている。
それでもどうしようもなく生きていたいと思う。そう思える気持ちはどこから生まれてくるのだろう。その心を支える光となるものはいったい何だろう。
はぁ、と白い息が出てくる季節となった。
2020は、あなたにとってどんな年だった?
2020は私にとって、生活ががらっと変化した年。
きっと、私だけじゃなく、多くの人が、きっと。
毎日何かに追われて、行きも帰りも満員電車で
余裕のない生活を送っていた数年間。
今回のコロナ禍で、白い余白が見えてきた。
断捨離の様な、生活改革。
お休み期間をもらえて、自分のことも仕事のことも
見直すことができた。
対面で会えなかった期間。
私は周りのパワーで保てていたんだ、と気づけた。
当たり前のように友達に会う毎日だったけれど
会うのが難しくなった、2020。

画面越しでしか会えなくなってしまった、2020。
肌の温かさと、言葉の柔らかさに触れられなかった、2020。
家の中で今だからできること、を考えた。
それが、リモート撮影だった。
1人、1時間。撮りたい子に連絡をいれ、撮らせてもらった。
対面よりも相手との温度は半減してしまうけれど
やはり、人と話すのは楽しい。
触れること、同じ場所で会うことはできないけれど
コロナ禍であっても、撮らせてもらう方法はあった。

人を撮ることが好きだ、と再確認できた年だった。
人と話すことで、言葉を共有することで、また新しいエネルギーとなった。
少しずつでいいから、また気軽にリスクを背負わずに
会える日が来て欲しい。
人に会って、わたしは生き返る。
人に会って、新しいわたしが出来上がる。

ずっとわたしは、周りのパワーで生きている!
PROFILE
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- フォトグラファー
- 小林真梨子
1993年生まれ、日本大学芸術学部写真学科を卒業。雑誌や広告の撮影、MVのキャスティング、ディレクションなど活動範囲は多岐にわたる。主な展示に、「The 10th Gelatin Silver Session 2019」(AXIS GALLERY/2019)、「Laforet Market vol.4」(ラフォーレ原宿/2018)、「シブカル(夏)祭。『女子と渋谷の写真』展。」(渋谷PARCO gallery X /2016)、主なキュレーションに「1993」展(omotesando ROCKET/2018)など。
2020年、緊急事態 宣言自粛中に10名のアーティストと新作ZINEを制作した。 『SPROUT ALBUM』A3判(297×420mm)/p24
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